ラスト・エイティーン

 歳が変わる。つい二週間前に年が変わったばかりだというのに、新年はいつもこうやって慌ただしい。

 もうすぐ歳が変わる。振り返ってみると、"18歳"は本当に大変だった。"14歳"も大変だった。でも、"18歳"はもっと大変だったかもしれない。
 まず、受験があった。とてもつらかった。合格発表があった三月はずっと部屋に篭ってたけど、たまに散歩しては車とすれ違う度、このまま轢かれてしまっても別にいいかな、と思っていたのを覚えている。
 入学した。気分は良くなかった。入学式の日は右眼にものもらいができていたから、本当に最悪の気分だった。会場の東京国際フォーラムには二度と来るまい、と強く思った。
 サークルに入った。ATLと吹奏楽部。ATLは男子校みたいでとても居心地が良かった。吹奏楽部は雰囲気が合わなくて、すぐ辞めるだろうなと思っていた。
 はじめて思想書を読んで哲学を志望するようになった。哲学は人生を変えるかもしれないな、と思った。そうしたら、吹奏楽部を辞める気も自然と削がれていった。
 色んな人と話したり出掛けたりして、色んなことを知った。自分がすべてじゃない、ということがよく分かった。居心地の良さが必ずしも自由だというわけじゃないということを思い知った。

 これまでたくさんの失敗を重ねてきたけれども、そのすべてが未来の糧になりますように。